就農した当初から身近にあったテーマ?だったのですが、やっと自分の中で理解して形にしていこうという思いが強くなりました。
 
 「種取り(自家採取」
 
 育てた野菜の中から一番いいものを種取り用に残し、花を咲かせ受粉させて次の種として繋ぐ。
 
 やがてその種は、この土地に合う形に変化して、この土地の野菜として根付く。
 
 毎年季節になれば、種屋さんから種子を購入して野菜を作ってきたのですが、その種子のほとんどはF1種といって人工的に交配された一代交配の種子。その種を播いて育てた植物から取った種を播いても同じ形質が出ない種子。F1種は形も揃い収穫時期も均一に揃う生産性重視の栽培には適した種子なのだけれども、農家の手ではその野菜から種を取って同じような形に育てることができない。
 
 一昔前の農民は自家採取が当たり前。長い時間の中で形質が固定された種を農民が種を繋いできた歴史がある。そしてその作り手の好みに合った形や味、その土地で作りやすい性質、そういったものを選別して種として次に繋げてきた。昔からずっとやってきたことを放棄してしまっていた。
 

小松菜(固定種)の種

小松菜(固定種)の種

 
 今、いくつかの固定種の野菜も作っているけど、自家採取までは辿り着いていない。固定種の品目を増やしながら、自家採取していこうと思う。
 
小豆 いい豆を選んで

小豆 いい豆を選んで

 
 この種一粒が一体どこからやってきて遺伝子の中にどんな記憶があるのか考えながら。そしてここで育った記憶を遺伝子に上書きして、命が繋がって行く種を育てていけたら、本当の意味で農民になれるのかもしれない。
 
 ちと大袈裟だがそんなこと考えているのです。
 
 

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