体で覚える野良仕事 道具の基本は鍬かな? 年中夢究 2016年8月1日

 
 農具の代表的存在といえば鍬。
 
 私が主に使っているのはステンレス製の鍬。錆びにくくて重さもそこそこあり、使いやすい。鉄の鍬も持っていますが、体に馴染まず、もっぱらこのステンレス製の平鍬。使わないと錆びちゃうのもあまり好きじゃない。
 

農具といえば鍬 いろはのい

農具といえば鍬 いろはのい


 
 最近では何をやるにも機械ばかり。畝立てにしても播き溝作りにしても、畦塗りまで機械。もちろん我が家でも管理機や溝上げ機、畦塗機と機械を使って作業しています。
 
 思い返せば18年前(かな?)。一番最初に買った農具が鍬でした。使い方も分からず勧められるままに鍬を買い、近所に借りた小さな畑を朝早くから鍬で耕した記憶があります。
 
 鍬一本侮るなかれ。実はなんでもできる道具。畝を立てる、背を使って整地したり、土を掘ったり収穫したり。土を遠くへ投げたり、播き溝を作ったり、草を削ったり。田んぼでは畦(くろ)塗りもできる。土に一番近い道具。されど鍬を使うのは、慣れるまで体に馴染むまでなかなか時間がかかり、使わないことには馴染んでこない。柄の角度だったり、土質だったり、自分の癖だったり。まあ農作業自体が感覚作業だと思っています。
 
 例えばインゲンの株間。何センチ?いえいえ自分の歩幅とか手のひらの大きさだとか。自分の指にある種が何粒あるかとか。すべて感覚作業? 正確ではないけれど、こういう感覚を使ってするお仕事です。もちろん正確な幅や何粒播くというのも大切。さらに機械を使いこなすのも感覚。
 
秋冬野菜種まき 7/26

秋冬野菜種まき 7/26 指先の感覚でパラパラと播種する。


 
 最近では鍬の出番もめっきり減ってしまったけど、体に馴染むまで使う機会も作らないとなあと、研修生が来てくれたことで、道具について考えたのです。

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